スペタコペタ

2020/08/12 21:11



今年6月に、網走の「漆ギャラリー&珈琲 れんか」さんで展示販売会を開催しました。天都山の緑の中に佇む、素敵な喫茶ギャラリーです。





昨年から開催について話をすすめていた、この展示会。新型コロナウイルス感染症の状況を注視しながらの開催となりました。ご来場いただいたみなさんには入場制限や検温、手指消毒などの感染拡大防止策にご協力いただき、無事会期を終えることができました。センシティブな時期ではありましたが、環境を整備してくださったオーナーさんにも心から感謝いたします。








大きなテーブルを展示台に。(オーナーさんと仲間の方の自作だそうです!)

















菅原さんの新作ぐいのみは、こちらでお披露目。木地はオホーツクの職人さんが作っています。

















この展示会では、新たな試みとして「拭き漆でたのしむカトラリー」と題し、クラフト工房KOCHIの無塗装のカトラリーに、野つけうるしが拭き漆で塗装する企画をおこないました。





写真のカトラリーは、拭き漆+オイル塗装。こうやって塗り分けたものも愛らしいです。





片隅に、鈴木の制作物を配置。湧別町の観光ガイドブックは昨年制作させていただいたもので、ナイスなイラストは滝上在住のCasochi・井上愛美さんによるもの。テイクフリーで、ご来場いただいた方にお持ち帰りいただきました。





オーナーご夫妻は、北限の漆である網走漆の保全と普及をおこなう「網走漆の会」のメンバー。漆塗りもご自身でおこなっています。高い天井から吊るされた素敵なランプは奥様作。お気に入りのお皿を型にして、「乾漆」という技法で作ったそうです。隅々までこだわりを感じられる空間は、オーナーさんと仲間のみなさんで作り上げていったそう。(写真を撮り損ねたことが非常に惜しいのですが…)


DMは、れんかの気持ちの良い空間をイメージしてデザイン。





スプーンの試作を重ねつつ、ふんわりしたままだったスペタコペタの活動を「作り手と使い手の距離を縮める活動」と再定義し、イベント名を「スペタコペタ」として開催してみた展示会でした。


この展示会で個人的に感慨深かったのが、「木の製品をはじめてじっくり見た」という方がいらっしゃったこと。同じオホーツク地域に住んでいても作り手との接点は意外と少なく、製品に触れる機会もあまり多くはないという状況から、この地域で展示会をやる意義があるのではと考えていたので、今まで接点の無かった方が見に来てくださったことが嬉しかったです。


時期をみて、また展示会を開催できたらと思っています。


(書き手・鈴木)